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相続税の節税6 住居兼賃貸住宅をお持ちの方は要注意!!

平成24年5月3日 第16号


 相続税を節税する上で最も効果が大きい「小規模宅地の特例」の制度が、平成22年
4月に改正されました。この改正は、ほとんど告知されずに改正されたため、いまだに
自己の相続税の節税効果が大幅に減少していることを知らない方が多数存在してます。

 例えば、

1.「賃貸マンションを建築して、最上階に居住すれば、土地の相続税評価額が240
   平方メートル(約73坪)まで8割減額できるので相続税の節税になりますよ」
   とデベロッパーに説明されて、そのとおりに建築した方。

   このケースでは、

  「賃貸部分の床面積に対応する敷地については5割減、居住用部分の床面積に対応
   する部分については8割減」と減額幅がかなり縮小されています。

  このような形態の賃貸マンションは首都圏に非常に多く存在しています。デベロッ
 パーから「賃貸住宅を建てて最上階に住めば、敷地が8割引きになりますよ」と言わ
 れ、相続税の節税の為に住居兼賃貸住宅を建築された方は、賃貸住宅の床面積に対応
 する敷地部分の減額幅が8割ではなく5割に改正されていますので、相続税が大幅に
 増額となる可能性があります。
  該当する方は、早急に相続税の試算をし必要な対策を検討したほうがよいでしょ
 う。

 上記の他、次のような改正がなされています。

2.居住用宅地、事業用宅地、貸付事業用宅地の居住・事業非継続の場合の減額規定が
 廃止されました。

3.特例の適用要件が相続人ごとに判断されるようになった結果、改正前は母親が土地
 を1割相続、別居の息子が9割相続しても、土地の全体について8割減されていたの
 が、平成22年4月以降は、息子の9割部分については一切減額されなくなりまし
 た。


 この小規模宅地の特例の改正(厳格化)の影響はすでに少しずつ出始めています。
国税庁が発表した平成22年度の相続税の課税状況によると、全国の相続税の課税対象
者は4万9733人で、亡くなった人に占める割合は4.2%。しかし、首都圏では7%
と0.4%増加しています。さらに、地価が高い千代田区では実に23%もの相続
で相続税が課税されており、特に地価が高い地域で改正による影響が出ています。
 この小規模宅地の特例改正による課税割合への影響は、平成23年度、24年度と次
第に増加していくことが予想されます。さらに平成27年度から改正が予定されている
相続税の増税が加わりますので、首都圏では3割前後の相続で相続税が課税されるように
なる可能性があります。

 そのため、首都圏で資産をお持ちの方は、小規模宅地特例の適用要件の確認や、その
他の節税策をできるだけ早い段階から考えておいたほうがよいでしょう。









相続発生から遺産分割までの間に発生した賃料の帰属

平成24年4月14日 第15号


 被相続人がアパート、貸駐車場などの収益用不動産を所有していた場合、相続発生から
遺産分割までの賃料は誰のものになるのか?
 
 上記につき、平成17年9月8日最高裁判決は次のとおり判断しました。

「相続開始から遺産分割までの間に相続不動産から生ずる賃料は、各共同相続人がその
 相続分に応じて確定的に取得し、その帰属は、後にされた遺産分割の影響を受けな
 い。(遺産分割でその不動産を単独取得した相続人のものにはならない)」

 所得税の申告においては、未分割の賃貸不動産から生じる所得を法定相続分であん分し
た金額が各相続人の所得となります。

 その後、遺産分割協議が成立し、特定の相続人が取得することが確定した場合には、
その年分から、その相続人の取得として申告することになります。









相続税の節税5 相続発生から相続税申告までの手続の流れ

平成24年4月2日 第14号


 平成24年1月1日に相続が発生した場合の相続税申告までの手続の流れは以下のよう
になります。
 相続税の節税を検討する上でも、申告までの手続の流れを理解しておくことはとても重
要です。

1月1日   1.被相続人の死亡
       2.死亡届の提出・・・死亡から7日以内
       3.葬儀・・・領収書の整理・保管
       4.49日法要
       5.遺言書の有無の確認・・・自筆証書遺言の場合の検認手続
       6.相続財産・債務の確認
       7.相続人の確定
       8.相続税額の確認
       9.納税資金の確保、相続税の節税策の検討

3ヶ月以内  10.相続の単純承認・相続放棄・限定承認の選択

4ヶ月以内  11.被相続人に係る所得税と消費税の申告・納付

6ヶ月以内  12.根抵当権・抵当権の相続の登記・・・銀行との調整

       13.遺産の調査・評価
       14.遺産分割協議
       15.遺産分割協議書の作成
       16.未分割財産の調査
       17.相続税の申告準備と申告書の作成

10ヶ月以内  18.相続税の申告・相続税の納付

       19.各相続財産の名義変更









相続税の節税4 アパート建築が相続税の節税になる理由

平成24年3月20日 第13号


 地主の相続税の節税対策として代表的なものに「遊休地などにアパートやマンションな
どの貸家を建てて評価額を下げる」方法があります。
 この方法は、賃貸経営として採算がとれるのであれば相続税を節税する上で非常に効果
的です。
 以下に、どのような理由で相続税の節税効果をもたらすのか、そのしくみをご説明しま
す。


1.土地の評価が下がる。

  土地にアパートやマンションなどの貸家を建てると、その土地は「貸家建付地」
  となり評価額が約20%下がります。


2.建物の評価が実際の建築費よりも下がる。

  アパートやマンションの建築費に1億円かけた場合、建物の相続税評価額は建築
  費の約60%程になりますので、現金と比べて約40%程度、評価額を減額するこ
  とができます。
  さらに、アパートなどの貸家は、自己使用家屋の70%で評価されますので、最
  終的に、1億円で建築したアパート等の貸家は、4000万円程の評価となりま
  す。
  ※現金で持っていた場合と比べて60%も評価を減額することができます。


3.計算例

  対策前・・・土地の評価額1億円
        現金    1億円 (相続税評価額2億円)


  対策後・・・上記の土地の上に現金1億円でアパートを建築すると?

        土地・・・1億円×(1−70%×30%)=7900万円
        建物・・・1億円×60%×70%    =4200万円

  対策前(評価額2億円)と対策後(評価額1億2100万円)を比べると7900
  万円の評価減になります。

  仮に相続人が1人だとすると、対策前(評価額2億円)の相続税は3900万円、
  対策後(評価額1億2100万円)の相続税は1130万円となり、実に2770
  万円も相続税を節税することができます。

  但し、アパートを建築して相続税を減らせても、肝心のアパート経営で採算がとれ
  なければ本末転倒です。(バブル期には、「相続税の節税になるから」と建築会社
  や銀行員にそそのかされてアパートを建築し、採算が採れずに破産するケースが多発
  しました。)

  相続税の節税の為にアパート建築をお考えの方は、周辺地域の人口動向や立地条件等
  をよく調査し、「本当に採算がとれるのか?」を慎重に検討したうえで判断されるこ
  とをお勧めします。









贈与にならない保険の加入方法

平成24年2月20日 第12号


 生命保険は、保険料負担者、被保険者、保険受取人が誰であるかによって、受取人に
対してかかる税金が、所得税になったり、贈与税になったり、相続税になったりします。
 通常は相続税、所得税、贈与税の順に税金が高くなりますが、所得税(一時所得)に
は特別控除額(益金−50万×2分の1=課税額)がありますので、場合によっては相続
税よりも所得税のほうが税金が安くなることもあります。
 相続税の節税対策として生命保険を利用する際には、受取人にどのような税がかかるの
かをよく検討した上で加入することが大切になります。

生命保険の加入パターン

  保険料負担者  被保険者  保険金受取人  保険金の種類  課せられる税金

@  夫       夫     夫       満期保険金   所得税

A  夫      夫又は妻   妻       満期保険金   贈与税

B  母       母     子       死亡保険金   相続税

C  子       母     子       死亡保険金   所得税

D  母       父     子       死亡保険金   贈与税

※贈与税は1000万円を超えると税率が50%と非常に高額になります。保険に加入
 する際には、贈与税がかからないよう十分ご注意ください。









相続税の節税3 婚姻20年で配偶者に無税で自宅を贈与できる

平成24年2月13日 第11号


 20年以上連れ添った夫婦間では、自宅や自宅を取得するための金銭を、2110万
円まで無税で贈与することができます。この贈与は、贈与後3年以内に贈与者が死亡し
た場合の「生前贈与加算」の適用がありませんので、相続税の節税対策にも効果的に活用
できます。
 また、何らかの理由で自宅を売却する場合には、この制度により自宅を贈与した後に夫
婦共有で売却をすれば3000万円の特別控除を2人分(計6000万円)適用できます
ので、譲渡所得税の節税にも活用できます。
 但し、この制度の適用を受けるためには下記のような要件がありますので、ご利用の際
は十分ご注意ください。

 @ 婚姻の届出があった日から贈与した日までの婚姻期間が20年以上であること。
 A 贈与財産が居住用不動産、または居住用不動産を取得する為の金銭であること。
 B 贈与された配偶者が、翌3月15日までに住んでいること。
 C この特例を受ける旨の贈与税の申告書を税務署に提出すること。









非嫡出子(未婚で生まれた子)の相続分

平成24年2月6日 第10号


 結婚していない男女間の子(非嫡出子)の相続分は、結婚した男女間の子(嫡出子)の
相続分の2分の1と民法に規定されています。
 この規定をめぐっては、1995年に最高裁で合憲判決が出ましたが、2011年、
大阪高裁が、家族関係のあり方が変化したことなどを理由に違憲とする決定を出しまし
た。
 そして今回、2012年2月、名古屋高裁は「出生時に嫡出子がいない男女間に生まれ
た非嫡出子に民法の規定を適用するのは法の下の平等を定めた憲法に違反する」として違
憲判断を示し、そのうえでその後生まれた嫡出子と等しい相続分を認める判決を言い渡し
ました。
 生まれた子供にとって親の婚姻の有無はどうすることもできないことであり、そのこと
によって子供どうしの相続分が異なるのは明らかに不平等であると思います。今回、違憲
とする高裁の判断が続いたことで、今後、改正の気運はより一層高まってくるでしょう。
 非嫡出子の相続分を定めた民法規定は、法律婚重視の為にある程度の意義はあります
が、法の下の平等を定めた憲法に明らかに違反しており、早期に改正すべきだと思いま
す。







相続税の節税2 小規模宅地の評価減を効果的に活用すると

平成24年1月30日 第9号


 小規模宅地の特例とは、相続や遺贈によって取得した土地のうち、一定要件のもと、
居住用の土地については240uまで80%の評価減、事業用(貸付事業を除く)の土地
については400uまで80%の評価減、貸付事業用の土地については200uまで5
0%の評価減ができる制度です。

 この制度をうまく活用すれば、相続税の評価額を大幅に減額することができます。


 例えば、坪100万円の賃貸用の土地を500坪もっている場合は、約60坪分の評
 価額を50%減額することができるので、全体の評価額は

 (440坪×100万円)+(60坪×100万円×0.5)=4億7000万円

 となりますが、この土地を都心の坪1000万円の土地50坪に組替えた場合は

 50坪×1000万円×0.5=2億5000万円

 にまで評価を減らすことができます。これが居住用の場合には約70坪まで80%、
 事業用の場合には約120坪まで80%減額することができます。


 広大な土地を保有する大地主か・・高価値の土地を保有する高地主か・・土地に対す
 る考え方を変えると、相続税を大きく減らすことができます。









相続税を払う為に何坪売る必要があるのか?

平成24年1月23日 第8号


 1万坪の地主は、何坪売却すれば相続税が払えるのか? 下記に、過去20年間のその
当時の最高税率による理論値をご紹介します。なお、控除額や仲介手数料等は考慮せず、
公示価格=時価として計算しています。


平成2年当時
路線価の水準 = 公示価格×50%     売却する坪数 4400坪
譲渡所得税率   32.5%        残せる坪数  5600坪
相続税率     70%


平成4年当時
路線価の水準 = 公示価格×80%     売却する坪数 6600坪
譲渡所得税率   39%          残せる坪数  3400坪
相続税率     70%


平成5年当時
路線価の水準 = 公示価格×80%     売却する坪数 5600坪
譲渡所得税率   39%          残せる坪数  4400坪
相続税率     70%
※この年に取得費加算改正


平成11年当時
路線価の水準 = 公示価格×80%     売却する坪数 5600坪
譲渡所得税率   26%          残せる坪数  4400坪
相続税率     70%


平成24年
路線価の水準 = 公示価格×80%     売却する坪数 4000坪
譲渡所得税率   20%          残せる坪数  6000坪
相続税率     50%

 過去20年間でいまが最も相続税及び贈与税が低くなっています。今後は、政府債務の
増大+震災復興費+社会保障費の増大などにより、資産家にとっては受難の時代に逆戻りと
なりそうです。









底地・借地の整理方法

平成24年1月21日 第7号


 相続税の節税などを検討する際、何かと問題になるものの一つに底地・借地の問題があ
ります。借地権者から見れば、換価性は乏しいにもかかわらず相続税評価額は非常に高
く、また底地権者から見ても、その収益性は低いにもかかわらず相続税評価額は高く、か
つ換価性にも乏しい。まさに相続資産の問題児・・・。下記に底地・借地の一般的な
整理方法をご紹介します。借地は売却する場合も、物納する場合も非常に時間と労力がか
かります。そのため、資産の中で底地・借地権の割合が高い方は、事前の検討・対策が非
常に重要となります。

@地主が借地権を買い戻す。
 借地人が第三者に借地権を譲渡する場合は、通常、地主の承諾料(10%程度)が
 必要となりますので、その承諾料を考慮した価額で買い戻すことが可能となります。
 また完全な所有権となりますので、換価性の高い財産となります。

A借地人に底地を売却する。
 借地人からすれば、更地価格×(1−借地権割合)という安価で購入する事が可能と
 なります。完全な所有権となりますので、借地権が換価性・担保価値のある財産に変
 わります。

B底地と借地権を等価交換する。
 借地権割合に応じて、借地人が借地権を返還し、地主がそれに見合う所有権を譲渡し
 ます。地主、借地人双方とも完全な所有権を取得することができます。また、交換比
 率を等価とするため譲渡所得税や贈与税は発生しません。

C底地を借地権を同時に第三者へ売却する。









相続人の一人からの預金口座の取引履歴開示の可否

平成24年1月19日 第6号


 最高裁判所平成21年1月22日判決は、複数の相続人の一人から被相続人名義の預金
口座について、その取引履歴の開示を求める権利を単独で行使することができると判断し
ました。
 この判決以前は、共同相続人全員からの請求でなければ開示に応じない金融機関もあ
り、一部の相続人の不協力によって相続財産の調査が困難な場合もありましたが、この判
決によってその様な不利益が解消されました。以下に上記判決の一部をご紹介します。

「〜預金口座の取引経過は、預金契約に基づく金融機関の事務処理を反映したものである
から、預金者にとって、その開示を受けることが、預金の増減とその原因等について正確
に把握するとともに、金融機関の事務処理の適切さについて判断するために必要不可欠で
あるということができる。
 したがって、金融機関は、預金契約に基づき、預金者の求めに応じて預金口座の取引経
過を開示すべき義務を負うと解するのが相当である。
 そして、預金者が死亡した場合、その共同相続人の一人は、預金債権の一部を相続によ
り取得するにとどまるが、これとは別に、共同相続人全員に帰属する預金契約上の地位に
基づき、被相続人名義の預金口座についてその取引経過の開示を求める権利を単独で行使
することができるというべきであり、他の共同相続人全員の同意がないことは上記権利行
使を妨げる理由となるものではない。〜」









相続税の節税1 暦年贈与(通常の贈与)と相続時精算課税の比較

平成24年1月17日 第5号


通常の暦年課税
   贈与者・受贈者・・・だれでも可
   選択届    ・・・不要
   控除の額   ・・・毎年110万円までは無税
   税率     ・・・贈与の額により10%〜50%
   相続時の扱い ・・・原則として、毎年の納税で課税関係は完了。但し、相続開
             始前3年以内の贈与は相続財産に加える。

相続時精算課税
   贈与者・受贈者・・・65歳以上の親から20歳以上の子への贈与であることが
             必要
   選択届    ・・・選択届の提出が必要
   控除の額   ・・・累積で2500万円までは贈与税はかからない。
   税率     ・・・2500万円を超える部分につき一律20%
   相続時の扱い ・・・贈与財産を相続財産に加えて相続税を計算。納めた贈与税
             は相続税から控除する。相続税額より納めた贈与税額のほ
             うが多い場合は、超える額が還付される。


 この両制度は、どちらもメリット・デメリットがありますので、相続税の節税を目的と
して両制度を選択する際は、財産の総額、被相続人の年齢、相続人の構成、納税資金の有
無等を踏まえて、よく検討する必要があります。









生命保険と特別受益

平成24年1月16日 第4号


「死亡保険金は、原則として特別受益とはならない」と判断した最高裁判所の判決が
平成16年10月29日に出されました。この判決が出たことによって生命保険を活用す
れば特別受益財産の持戻し及び遺留分算定の際の基礎財産への算入を無制限に回避できる
と考えている方もいらっしゃるかと思いますが、この判決には例外となるケース(特別受
益となり、遺留分算定の基礎財産となるケース)が以下のように記載されています。

「〜保険金受取人である相続人とその他の共同相続人との間に生ずる不公平が民法90
 3条の趣旨に照らし到底是認することができないほどに著しいものであると評価すべ
 き特段の事情が存する場合には、同条の類推適用により、死亡保険金請求権又はこれ
 を行使して取得した死亡保険金は特別受益に準じて持戻しの対象となる。〜」

 上記によれば、生命保険金はすべて持戻しの対象にならないわけではなく、生命保険金
を受け取った相続人と、受け取らなかった相続人の間の不公平が著しいとまでは言えない
場合には持戻しの対象とはならない、ということになります。

 以下に、生命保険と特別受益が争点となった判決をご紹介いたします。

 最高裁判所 平成16年10月29日判決
 相続開始時の相続財産の総額 約5900万円
 生命保険金の総額      約570万円
 相続財産に対する保険金割合 9.6%
 判決結果・・・持戻しの対象とはならない。


 東京高等裁判所 平成17年10月27日判決
 相続開始時の相続財産の総額 約1億円
 生命保険金の総額      約1億円
 相続財産に対する保険金割合 約100%
 判決結果・・・持戻しの対象となる。


 名古屋高等裁判所 平成18年3月27日判決
 相続開始時の相続財産の総額 約8400万円
 生命保険金の総額      約5100万円
 相続財産に対する保険金割合 約61%
 判決結果・・・持戻しの対象となる。









平成23年度の相続税改正案

平成24年1月15日 第3号


相続税の基礎控除
  現行
  定額控除  5000万円
  法定相続人 1000万円に法定相続人数を乗じた金額
  改正案
  定額控除  3000万円
  法定相続人 600万円に法定相続人数を乗じた金額

 上記は平成23年度の相続税改正案です。当該改正案は国会の混乱等により改正が見送
られている状態ですが、平成24年度税制改正大綱(下記)にも記載されているとおり、
今後、改正に向けて議論が進んでいくものと思われます。上記案どおりに改正された場
合、相続税を納めなければならない方が50%近く増加すると予想されています。
 これまで相続税とは無縁だった方も、一度は、相続税額や相続税の節税などを検討され
たほうがよいでしょう。









平成24年度 税制改正大綱(平成23年12月10日決定)

平成24年1月14日 第2号


(1)相続税・贈与税
 相続税・贈与税は、格差固定化の防止や、富の再分配の観点から、重要な税です。しか
しながら、バブル期の地価上昇に対応した相続税の基礎控除の引き上げや、税率構造の累
次の緩和等により、相続税が課せられる相続は、亡くなられた方100名に対して4程度
にまで低下するなど、その再分配機能の低下が認められます。このため、相続税の負担の
適正化が必要です。 〜中略〜 平成23年度税制改正では、上記の考え方に基づき、
礎控除の引下げを始めとする相続税の課税ベースや税率構造を見直す一方、子や孫などが
受贈者となる場合の贈与税の税率構造の緩和、相続時精算課税制度の対象となる受贈者へ
の孫の追加といった措置を盛り込んでいたところですが、国会における審議の結果、これ
らの改正事項については見送られることとなりました。本改正事項については税制抜本改
革における実現を目指します。

 どうやら近い将来、消費税、所得税と共に、相続税も増税されることになりそうです。
残される家族が相続税で苦しむことがないよう、一度は改正案(増税案)によるシミュレ
ーションをしておいたほうがよいと思います。









東日本大震災に伴う「調整率表」

成24年1月13日 第1号


 国税庁は、平成23年11月1日に、東日本大震災の指定地域の県(青森県、岩手県
宮城県、福島県、茨城県、栃木県、千葉県の一部、新潟県の一部、長野県の一部)で
地価の下落を反映させるため「調整率」を発表しました。

この調整率が適用される方は以下のとおりです。

@平成23年3月11日以後に相続税の申告期限が到来する方が平成23年3月10日
 以前に相続等により取得
A平成23年3月11日から平成23年12月31日までの間に相続等により取得
B平成23年3月11日から平成23年12月31日までの間に贈与により取得

 上記期間内に取得した指定地域内にある土地等の評価については、路線価等に指定地
域ごとに定められた調整率を乗じて計算することとされました。

 上記に該当する方は、相続財産(土地)の評価が大きく下がる可能性がありますの
で、調整率適用の有無(評価減の有無)については、よく確認された方がよいと思いま
す。





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